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妊婦が感染すると、赤ちゃんに障害の出る恐れのある感染症には、風疹や梅毒、トキソプラズマ症などがありますが、最近注目されているのが、先天性サイトメガロウイルス感染症です。サイトメガロウイルスは、唾液や尿、母乳などを通じて、多くが子どものうちに感染します。日本の成人女性では7割が感染したことを示す抗体を持っていますが、抗体を持っていない女性が妊娠初期に初めて感染すると、おなかの赤ちゃんもウイルス感染を起こし、感染した赤ちゃんの2割に低体重や肝臓肥大などの症状が出て、難聴や発達の遅れを合併します。感染しても症状が出ないことも多く、妊婦に感染の自覚がないことや上の子どもからウイルスをもらうこともあり、抗体を持っていない妊婦は特に注意が必要です。心配であれば、医師に相談して抗体検査を受けてください。
初めての妊娠では、どんなときに受診した方がいいのか分からないことがあります。妊娠初期に受診をお勧めする症状として、性器からの出血、下腹部痛が代表されます。不正性器出血は、少量から生理用のナプキンでは間に合わない場合までさまざまです。出血の場合、まず安静にすることが大切ですが、それでも出血が続けば受診が必要です。下腹部痛も、妊娠により子宮が肥大するための引きつれなど軽度のものは、安静が最良の手段ですが、安静にしても症状が続く場合や子宮収縮が続く、胎児を排出させるほどの強い痛みがあればすぐに受診してください。注意が必要なのは、子宮内に妊娠して、しかも胎児心拍が確認できるかということです。動けないぐらいの痛みの場合、子宮外妊娠の可能性がありますので、早急に受診が必要です。
母乳を良く出すこつは、産後間もないときから、おっぱいをとにかく吸わせることです。赤ちゃんが吸いやすいおっぱいになるように、妊娠中から準備をしていきましょう。 まず、妊娠後期に入ったら、入浴時に乳首の手入れを始めます。清潔な手でオリーブ油かコールドクリームを付け、乳首から乳輪にかけて軽くこすります。次に乳首を付け根からつまんで伸ばして、乳首が柔らかくなるようにほぐします。リラックスして、母乳をあげている姿をイメージしながら行ってみましょう。肩から背中にかけての運動やストレッチも意識的に行いましょう。脇の下のリンパの流れを良くして、腕や肩、背中がむくみやすくなるのを抑える効果があり、産後におっぱいの張るつらさが少なくて、母乳の出も良くなります。 ブラジャーはしない方が母乳の出は良いようです。赤ちゃんは生まれた瞬間から母親のおっぱいを吸うことを本能的に知っています。授乳の時間や間隔、回数を決めずに、赤ちゃんが欲しがるときに好きなだけ吸わせてあげること≠ェ母乳育児成功の秘訣(ひけつ)です。